トランジスターティーセット~電気街路図~(01)

(C)2009 里 好/芳文社
「不思議な街、アキハバラ。すごく身近で、だけど知らないこの街。」(オビの説明書きより)
秋葉原を題材としたマンガなどの作品は、ここ数年でとても多く出ていると思います。
ですが、
今までの作品とは一線を画した感がある作品ですね。
主人公は祖父から受け継いだ電子部品店を営む女子高生。(あれ?女子高生で良いんだよね?)
その主人公を慕う小学生女子やら、久しぶりに秋葉原に帰ってきた幼なじみの女の子(しかもメイド喫茶経営)、商店街の怪しげな面々を中心にドタバタが繰り広げられます。
基本、ライトな感じのコメディーですし、ところどころ百合要素ありの、
軽いお色気なんかも登場するんですが、
「PICマイコン」とか「グリスの香り」とか、そっちの筋の人には、思わず反応してしまいそうな単語が随所に散りばめられています。
そんな感じで、コメディーなのかギャグなのかといったストーリーが展開してると思いきや、万世橋を舞台とした、戦時中の少し切ないお話しがあったりと、
なかなか読ませる作品ですね。
メイド喫茶や、制服で出歩くと撮影会が自然発生など、イマドキの秋葉原を描いているシーンもありますが、万世橋駅や交通博物館のエピソードなど、
秋葉原の表面的な部分だけにとらわれていない所が好感を持てます。 ちなみに、作中に登場するオヤッサン、近藤さんの青春時代の置き土産、雪子さん(故人、だけど、
黒髪ロングに黒セーラー服が素敵)がお気に入りです。
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